錆とは何ぞや?
また少し、鈑金屋の親父の経験からしかいえない錆のはなしです。
こんな錆は見たくもないですね(笑)
まずはベルトサンダーで剥離してみましょう。
削っても赤錆がかなり残っていますね。これにアルカリ溶液を塗布して黒錆に変えるのが現在の錆び止めとして一般的に施工されている方法です。
黒さび、赤さびとよばれるものは、どちらも空気中の酸素のはたらきでできます が、できたものの性質が、
かなりちがいます。ふつう、さびとよばれるのは、赤さび のことです。 くぎやスチールウールを熱すると、
熱せられた部分が黒い色に変わります。これ が黒さびで、熱い鉄に空気中の酸素が結びついてできた、酸化鉄というものが、黒 さびの正体。黒さびは、金属の表面に、すき間のないまくのようになってつくため、中の鉄を、 外の酸素や水気から守る役目をします。そのため、赤さびができるのを防ぐさび止 めとして、黒さびが利用されます。(学研より)
見た目にも黒く変色して行きます。これで安定してくれたら無事解決してくれるのですが、そんなに甘くはありません(泣)
これは転換材を塗布した翌日(24時間以上は経ってます)にサンディングしたものですがまだ赤錆部分が残っています。そうなんです!赤錆はどんどん進行して行くのです。もう一度おなじ工程を繰り返し根気よく黒錆に変化するのを待ちます。
ボディー鋼板の厚さは今では0.4ミリくらいですので赤錆が表から裏まで進行するにはたいした時間はかからないと想像します。よってさびた部分は切除して新しい鋼板を溶接していく工法を選択していますが、これも溶接部分から錆びる可能性は充分です。錆は酸素に接しただけでは発生しませんが水分があると反応速度が速まるのです。
水分からボディー鋼板を守るのが塗装と考えていただければよろしいのですが、車のボディーは複雑に組み合わさっています。水分の侵入を防ぐため考えられるすべての部位にシーリングを施していますが、万全はあり得ません。私どももあらゆる素材、薬品、工法を試行錯誤していますがまだまだ満足いく結果は得られていません。いまも錆との格闘は続いております。
話しは変わりますがこんな1/18スケールの911カレラカップを頂きました。
内装もこっていますよ!はやく白カエルに乗れる日を待ちわびています。
では今日はこのへんで。